2020/01/15 | カテゴリー:院長ブログ
みなさん、こんにちは!
現在の人間より、体を動かしていた昔の人は「肩コリ」「腰痛」がなかったのか?
そんなことはなく、昔から人は「肩コリ」「腰痛」に悩む人は多くいました。
しかし、現代と昔では「肩コリ」「腰痛」の質が「違う」と言ってよいのです。
昔の「肩コリ」「腰痛」は長い時間荷物を背負い肩が痛くなったり、張ってきたり、
長時間の畑作業により、腰をかがめていて腰を痛めてしまう。というような
過酷ともいえる肉体労働により、「肩コリ」「腰痛」になってしまう「肩コリ」「腰痛」の
形であったと言えます。畑作業や重いものを持ち続けるなどの
骨、筋肉や靭帯への負担がストレスとなって「肩コリ」「腰痛」を発症する。
昔の人はこのような体への負担によって、「肩コリ」「腰痛」を発症していました。
私が整骨院で「肩コリ」「腰痛」の患者さまを診させていただく経験年数は
歳がばれますが当時は学生の身分でもお世話になっている先生の元
患者さまを普通に施術させていただいていたので1984年から今年2019年まで
既に36年間に及びますがその間にこのような肉体労働から発症する「肩コリ」「腰痛」から
動かない事でのストレスによる「肩コリ」「腰痛」に移り変わってきています。
私は1989~1992年ごろまでは実家の南アルプス市(当時甲西町)で
実家でも行っている整骨院を手伝っていましたが
当時の患者さんでは農業の人も多く、まだ、過度な肉体労働による
「肩コリ」「腰痛」が多かったように思います。
そんな時には「少し体を休めてください。」というような指導になります。
そして、運動指導などは必要がなかったといえます。
現在多い「動かない事」で生じる「肩コリ」「腰痛」では
私が初診時に必ずお聞きすることの一つに
「運動していますか?」というものがあります。
その時の初診患者様の答えとしてはほぼきまり悪そうに
「していないんです。」というお答えが返ってきます。
みなさん、運動大切ですよ!
現代社会の生活習慣や多い姿勢としては下を向く姿勢や日常の行動でも
激増しているといってよいと思われます。例えば電車に乗っていても
スマホのなかった時代ではずっと「下を向きっぱなし」という事もなかったでしょう。
下を向くと首の後ろの筋肉は頭の重みで引っ張られます。
筋肉の作用としてはこれ以上引っ張られないように縮もうとする作用も働きます。
このような姿勢を維持するように筋肉が作用すると「筋緊張」が生じます。
「筋緊張」自体は日常生活において人間が意識しないでも起きる筋肉の作用と言えます。
しかし、現代は下を向いていることの時間が非常に多くなってしまい、
ちょっと時間が空けば「下を向いてスマホをしている。」
という人はとても多いと思われます。
長時間のパソコンでの作業や業務も同じことが言えます。
このような下を向く状態が多くなっていると、
首の筋肉は同じ状態で筋緊張が生じてしまいます。
筋肉の緊張状態が長時間・長期間に及んでしまうと
- 血流が悪化
- 酸素が組織(首・肩・背中)に運ばれなくなる
- 疲労物質の蓄積
- 筋肉が継続して伸長されることで筋肉の微小断裂
というようなことが行ってしまうことが考えられます。
体は「身体の異変」などの危険を察知するように神経が体中にあります。
筋肉の疲労や微小な傷を神経が感じ取ると
「身体の異変」を脳に伝えます。
その時に脳は血流が悪化、酸素が組織(首・肩・背中)に運ばれなくなる
疲労物質の蓄積、筋肉が継続して伸長されることで
筋肉の微小断裂となった「身体の異変」を
痛みや疲労感、凝った感じなどの「違和感」として
首・肩・背中に感じるようになります。
この状態が「肩こり(首コリ、背中コリ)」として感じるようになります。
肩コリ(首コリ、背中コリ)から頭痛が起きる人も多くいますが
首の筋肉は後頭部までつながっているために、この神経が刺激を受けると
頭痛として感じるようになります。(筋肉緊張型頭痛)
いのうえ整骨院に来院されるほとんどの患者様について、
「患者様がどこ(○○会社など)にお勤めなのか?」はわかりません。
それはいのうえ整骨院としては「個人情報であって」
また、いのうえ整骨院としては
どこの会社にお勤めしているか?は
いのうえ整骨院の施術には関係がありません。
しかし、仕事の内容が「立ち仕事なのか?すわり仕事なのか?」
「重いものを持つ仕事なのか?動く仕事なのか?」
このようなことは仕事の内容として
施術に関係してくるので大切な事柄として
初診時にお聞きしています。
そして、「定期的な運動の有無」これも大切です。
デスクワークなどのほぼ同じ姿勢を保っての長時間あまり動かない仕事では
筋肉の疲労度としては局所にたまるようになり、
その場所の血流や酸素の供給も悪くなり、
その、負担は局所に蓄積されていくこととなってしまいます。
デスクワークでの仕事やスマホをしている姿勢では
この局所へのストレス、筋肉疲労は
首や肩・背中に集中的に生じてしまうことも多くなってしまいます。
しかし、単なる筋肉痛というような筋肉疲労であればストレッチをしたり、
お風呂に入ったり、マッサージ店に行くなどすることで解決すると思います。
長時間のスマホやパソコン作業などを行った後に首や肩・背中に
少し硬くなったような、重だるい張りを感じた時に「肩をすぼめる体操」や
「肩をぐるぐる回す体操」等を無意識にしている人も多いと思います。
このような行動は筋肉のコリをほぐすようにと
筋肉への血流や酸素を送るように
首・肩・背中周りの筋肉に収縮弛緩運動を加えて
疲労物質を流しやすくしている行動と言えます。
実際、このような体操や温泉に行くなどで解決できるような
「肩コリ」でいのうえ整骨院に来院される人は少ないと思います。
マッサージについても同じことが言えます。
マッサージ屋さんで「もんでもらって」も
それで治る人はただの筋肉疲労です。そのような軽度の人以外は
余りもんでもらうことを繰り返すのは怖いですよね。